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ふしぎな白いしっぽ 13



 ケンイチはおぼれてしまうと思いましたが、月の時と同じように海の中でもちゃんと息ができるのでした。
 それに海の底につくとどういうわけかうっすら明るいのです。よく見るとあちこちにランプのようなあかりがゆらゆらしていました。
 あかりをたよりに歩いていると大きな門があらわれて、しっぽは門の下から中に入っていきます。

「だれだ。ここはお前のようなものが来るところではないぞ」
 お魚の顔をした門ばんの大男が言いました。
「ぼくはしっぽをつかまえにきたんだ」
「何?しっぽ?わしのしっぽをバカにするのか!」とブリブリおこりました。
 大男にも白いしっぽが見えないようでした。






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ふしぎな白いしっぽ 12



 ぐんぐんぐんぐん地球に近づきます。地球はもうすっかり夜になっていました。
 (ああ、うれしいな。やっと帰れるぞ)
 
 そう思ったのもつかのま、しっぽはザブンとまっくらな海にとびこみました。







ふしぎな白いしっぽ 11



 しっぽにそって進むとこんどは窓がありました。窓からは下のほうにがけをけずって作った町が見えます。
 ケンイチは町をしっぽといっしょに歩きましたが、ガランとしてもうだれにも会いませんでした。 
 ケンイチは急に心配になってきました。
(ここにはだれもいないし、それにぼくはおうちに帰れるんだろうか?)

 町をすぎるとまた石ころだらけの原っぱです。そしていつしか月を一周してしまいました。
 もと来たところにもどってみると、しっぽが地球に向かって伸びています。ケンイチはホッとしてしっぽにまたがりました。

ふしぎな白いしっぽ 10



 ケンイチも岩の中に入ってみました。するとびっくり、中は大きな部屋になっています。うす暗い部屋の中は見たことのないきかいのようなものでいっぱいです。その時おくのほうから何か人の声が聞こえてきました。
 行ってみると、金色のかみの毛をした女の人が小さなきかいを動かしながらブツブツと一人で話しています。えいごの勉強をしているようでした。
 
 ケンイチは(えいごがしゃべれる人がえいごの勉強なんて変だなぁ)と思っていましたら、とつぜん女の人はケンイチのほうを見て聞いたことのない言葉を話しました。そしてまたすぐに勉強にもどってしまい、もう二度とケンイチのほうは見ませんでした。







ふしぎな白いしっぽ 9



 しっぽはケンイチを月にはこびました。
 宇宙には空気がないと聞いたことがありましたが、ふしぎなことにちゃんと息もできますし、そのうえ体もなんだか軽くなってケンイチはうれしくなりました。
 
 石ころだらけの月の上をスキップしながらしっぽを追いかけます。
 しばらく行くとしっぽは大きな岩のわれめの中に消えていきました。





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