ケンイチはおぼれてしまうと思いましたが、月の時と同じように海の中でもちゃんと息ができるのでした。
それに海の底につくとどういうわけかうっすら明るいのです。よく見るとあちこちにランプのようなあかりがゆらゆらしていました。
あかりをたよりに歩いていると大きな門があらわれて、しっぽは門の下から中に入っていきます。
「だれだ。ここはお前のようなものが来るところではないぞ」
お魚の顔をした門ばんの大男が言いました。
「ぼくはしっぽをつかまえにきたんだ」
「何?しっぽ?わしのしっぽをバカにするのか!」とブリブリおこりました。
大男にも白いしっぽが見えないようでした。
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