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思想は一つの意匠であるか(萩原朔太郎の同名詩より)



思想は一つの意匠であるか     萩原朔太郎

鬱蒼としげつた森林の樹木のかげで
ひとつの思想を歩ませながら
仏は蒼明の自然を感じた
どんな瞑想をもいきいきとさせ
どんな涅槃にも溶け入るやうな
そんな美しい月夜をみた。
「思想は一つの意匠であるか」
仏は月影を踏み行きながら
かれのやさしい心にたづねた。
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鳥(奴隷博士の同名詩より)



鳥        奴隷博士


鳥が飛ぶ
狂った遠近法の中を
風の中を
鳥が飛ぶ


世界の延長の涯ての
燃え尽きる時間の縁を
鳥が飛ぶ


風の中に揺れる陽炎
歴史の消失点を探す
金色の瞳を見開いて
鳥が飛ぶ


重力の支配
否定の霊たちを震撼させる
怖ろしい叫び声をあげながら
鳥が飛ぶ
鳥が飛ぶ
鳥が飛ぶ


すべての希望の皮がズルズルと剝け落ちた神々の死体
巨大な肉塊のようなものを啄む
鳥たちの硬い嘴を見よ


黒い水塊に乗り
押し寄せる鳥たちの影が
私の喉元から溢れ出す

梨の形をした三つの小品(エリック・サティの同名曲より)

春に寄せて(奴隷博士の同名詩より)



春に寄せて     奴隷博士

春の女神が
長い美しい指で
陰鬱なワルツを奏でるとき
私の五臓六腑はあなたのピアノです


傾いた日の金色の光
あなたの長い髪が私の頬をなでるとき
私の心臓の奏でるイ短調の鼓動に耳を寄せてください


朝露に濡れた原っぱで
あなたの陰毛を拾いました

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